2021.12.08
ケーキとレモネード
今年も早いもので、師走に突入しました。コロナ禍が収束すると思われていましたが、オミクロン株が発生し再び感染拡大する可能性があります。これから、どのようになるのか心配です。ただ、コロナ感染は今一段落していますので、学校の教育活動も再開しています。やはり、実際の体験活動や実践には、オンラインにはないリアルな力を感じます。
先日、パティシエコースが制作したお菓子が阪神百貨店で出品させていただくと聞いて、早速11月19日(金)に買いに行きました。新装になった阪神百貨店1階の正面に出品させていただき、生徒たちもプロと見間違うほど生き生きと輝いていました。うれしい事に短時間のうち完売となりました。自分で作ったお菓子がお客さんに販売される、生産者からエンドユーザーまで「当事者」として関われた事はたいへん勉強になったと思います。
アメリカで言えば、子どもたちが夏休みに小遣い稼ぎにレモネードを販売するのと似ています。元々病気に苦しむ人々に対する募金活動から始まったレモネード販売。レモンと砂糖と水があれば簡単にできるレモネード販売ですが、生産から販売まで実生活の縮図です。このように、アメリカでは、分かりやすく実用的に「当事者意識」を育てています。
「当事者意識」に関する事で言えば、この前10月31日の衆議院選挙がありました。投票率は55.9%で相変わらず低調で、学校としても更に主権者教育に努める必要があると痛感しました。そしてまた、生徒たちに少しでも社会との関わりを持たせ、その関りの中から「当事者意識」を育てたいとも思いました。自分の一票がどのように社会と結ばれているか実感し行動する「当事者意識」を持たないと投票所に行かないかもしれません。そのため、学校、地域や職場での「結ばれている」「生かされている」という意識や社会の重要な一員である自覚が大事だと思います。学校でも、少しでも「当事者意識」を醸成できたらと思います。
パティシエコースでは、阪神百貨店でのお菓子販売は終了しましたが、次に豊能郡の名産である「高山ゴボウ」を使ったお菓子を制作して販売する意欲的な計画があるそうです。生産から販売まで、人々が「結ばれている」ことを学んでほしいと思います。